大工棟梁「三嶽一郎」氏について [浜松まつり]

三嶽一郎氏は、戦後の浜松を代表する宮大工の名匠で、数多くの寺社や屋台の建築を手がけられました。

三嶽氏は、明治41年に浜松で生まれ、父の三嶽駒吉氏の元で18歳から宮大工の仕事を始めます。亡くなった父の跡を継いで独立した三嶽氏が最初に手掛けた屋台は、終戦後の昭和25年に落成した田町のもので、この時は戦火で焼失した戦前の屋台(父・駒吉氏が建造)を写した一枚の写真だけを元に造り上げたそうです。

以降、常盤町、伝馬町、広沢町と続き、松城町の屋台が5番目の作品です。三嶽氏の手がけた屋台はいずれも特徴的ながら優雅で美しく、均整と調和のとれた見事な姿で、数ある浜松屋台の中にあっても一際存在感を示しています。

昨年度、松城町の屋台の改修をお願いした早川真匠氏は三嶽氏の直弟子で、近年高丘や和田町などの屋台の新造を手掛けるなど、三嶽氏の伝統の技を受け継いで活躍されています。


三嶽一郎氏製作の浜松屋台
田町(昭和25年)
常盤町(昭和28年)
伝馬町(昭和30年)
広沢町(昭和32年)
松城町(昭和34年)
元城町(昭和35年)
和地山町(昭和35年)※平成4年焼失
東上池川(昭和35年)
下池川町(昭和36年)
東菅原町(昭和37年)
西上池川(昭和38年)
鴨江町(昭和42年)
西菅原町(平成3年)

早川真匠氏製作の浜松屋台
萩丘(平成14年)
高丘(平成16年)
和田町(平成19年)



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タグ:浜松まつり

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